新社会人編給与明細の正しい見方とチェックポイント

徹底解説!給与明細の見方

給与明細には資産づくりやキャリアデザインのヒントが詰まっている

社会人になり、一生懸命働いて給料をもらうのは、なんとも誇らしくうれしいものです。その大切な給料の詳細が書かれているのが「給与明細書」ですが、ここには資産づくりやキャリアのヒントも詰まっているので、ぜひ目を通すことをおすすめします。

最近では給与明細書の電子配布が増えていますし、形式も会社ごとに異なるのですが、主に記載されているのは次の3つです。出欠日数や残業時間などの「勤務の状況(勤怠)」、基本給や各種手当などの「支払われるお金(支給)」、健康保険や厚生年金といった社会保険料や税金などの「差し引かれるお金(控除)」です。それぞれにチェックしておきたいポイントをご紹介していきます。

給与明細書イメージ

「勤務の状況(勤怠)」では、出勤日数や残業時間など、認識に食い違いがないか確認

「勤務の状況(勤怠)」欄では、働いた日数や時間が正しく記載されているかを確認しましょう。入社したばかりの頃は、残業や休日出勤は少ないかもしれませんが、徐々に増えてくる可能性があるので、残業時間などは記録を残しておくと安心です。

「支払われるお金(支給)」では、基本給に注目

「支払われるお金(支給)」欄では、まず基本給に注目しましょう。基本給は、勤続年数などで決まることが多く、ボーナスや残業手当のように大きく変動することはありません。そのため、この範囲内で毎月やりくりする習慣をつければ、不景気にも強い家計を作ることができます。
手当には、役職手当や資格手当など仕事上のものと、家族手当などの生活上のものがあります。より責任のある役職を目指したり、業務に役立つ資格を取得したりすると給料アップにつながりやすく、キャリアアップにもなるので一石二鳥です。雇用保険の「職業訓練給付制度」を利用して、資格を取得することも可能です。一方、家族手当や住宅手当などは、一定のライフスタイルの人を優遇するのは好ましくないということで、廃止する会社が増えています。

教育訓練給付制度
制度の概要 働く人の自主的な能力開発やキャリア形成を支援するため、教育訓練受講に支払った費用の一部を助成する。「一般教育訓練給付」と「専門実践教育訓練給付」がある。
給付額 一般教育訓練給付 支払った費用の20%相当額。ただし10万円を超える場合の支給額は10万円、4千円を超えない場合は支給なし。 専門実践教育訓練給付 支払った費用の40%相当額。ただし1年間で32万円を超える場合の支給額は32万円、4千円を超えない場合は支給なし(訓練期間は最大3年)。
要件 一般教育訓練給付 雇用保険の被保険者期間が3年以上(初めて支給を受けようとする場合は1年以上)あること、前回の教育訓練給付金受給から3年以上経過していることなど、一定の条件を満たす人が、厚生労働大臣の指定する講座を修了した場合。 専門実践教育訓練給付 雇用保険の被保険者期間が10年以上(初めて支給を受けようとする場合は2年以上)あること、前回の教育訓練給付金受給から今回の受講開始日前までに10年以上経過していることなど、一定の条件を満たす人が、厚生労働大臣の指定する講座を修了した場合。
対象となる講座 最寄りのハローワークやハローワークインターネットサービスで確認できる。

2016年2月時点

「差し引かれるお金(控除)」は、目的を把握

「差し引かれるお金(控除)」欄には、健康保険料や厚生年金保険料、税金など、給料から差し引かれる金額が記載されています。ここではその金額だけではなく、どういう目的のために差し引かれているかを考えてみましょう。

健康保険は、病気やけがのときに一部の費用を負担するだけで医療サービスを受けることができる制度で、その保険料を会社と本人がそれぞれ負担しています(記載されているのは本人負担分)。健康保険には、病気やけがで働けなくなったときに現金を受け取ることができる「傷病手当金」や、出産にかかわる費用が助成される「出産育児一時金」といった、いざというとき頼れるしくみもあります。

厚生年金は、高齢になり働けなくなっても給料の代わりに年金を受け取ることができる制度です。そのほか、身体に障害を負ったり死亡したりしたときにも、本人や家族が年金を受け取ることができ、保険料は、会社と本人が負担しています。

雇用保険は、雇用されて働く人のための制度で、失業してしまったときや前述のキャリアアップのための講座を受けたとき、育児休業を取得したときなどに現金を受け取ることができます。

「差し引かれるお金(控除)」の欄には、社会保険料や税金のほかに社内預金や財形貯蓄といった、会社独自の貯蓄制度の天引き分も記載されます。給料からの天引きは、確実に貯められるのでおすすめです。会社に制度がない場合は、給与が振り込まれる銀行口座で積立貯蓄をすれば、同様の効果が得られます。

ゆうちょの新生活応援キャンペーン

新社会人・フレッシャーズのみなさんに、おすすめの商品はこちら

  • 資産運用セミナー
  • 投資信託
  • ゆうちょ投信WEBプレミア
  • NISA

記事執筆國場 弥生(くにば やよい)ファイナンシャル・プランナー

早稲田大学院ファイナンス研究科修了。証券会社勤務時に個人向けの資産運用プラン作りを行う。FP転身後は、個人相談、セミナー、書籍や雑誌・Webサイト上での執筆活動を幅広く行っている。『一生お金に困らないための本(エクスナレッジ)』など著書多数。株式会社プラチナ・コンシェルジュ取締役 http://www.pt-con.jp/