家計・節約編

家計簿を見てわかる、節約テクニック

家計の「見える化」で目的意識を共有

共働き世帯は、家計に余裕があることや、忙しさから“家計の見直し”をする時間がないという声を聞きます。ですが、そのままにしておいて、 いざお金が必要となったときに貯金ができていないということがないように、夫婦で家計の内容を把握し、目的意識を共有することが大切です。

家計簿をつけることで、支出が「見える化」され、無駄な支出が見つけやすくなります。
家計簿は続いたためしがないという方も、3か月はつけてみることをお勧めします。3か月継続することで、わが家の家計では何に一番比重を置いているかなどの特徴が見えてきます。
とはいえ、家計簿をつけること自体、ハードルが高いという方は、例えば、家計にまつわる統計情報と比較し、 競い合うことでモチベーションを上げる効果が狙える家計簿アプリや、事前に登録することで自動的に家計簿を作成してくれるアプリなどを用いるのもよいでしょう。

家計簿を活用し取捨選択を

家計簿をつけると、お金の使い方がわかり、費目ごとの割合をつかむことができます。そのため、住宅購入や教育費の備えといった目標を意識することで、 その目標実現のために、今のお金の使い方を取捨選択することができます。
家計を見直す手始めとして、公的機関が公表しているデータ ※1 を支出や貯蓄の目安としてもよいでしょう。自分の収入に近いデータを見てみると、 その収入世帯の家計と比較することができます。支出にはその人の価値観など個別性もあるため、家計費目すべてを平均的な割合に合わせる必要はありません。

小学1年生と保育園に通う2人の子どもがいるYさんの家計を例に見てみましょう。

貯蓄率、つまり収支残高が収入の何%かを比較してみると、Yさんは約3.8%であるのに対して、公的機関が公表しているデータによると、 同収入世帯の平均は約24%です。そうなると、貯蓄率は平均に近づけ、せめて15%くらいを目指したいところです。

そこで、世帯収入の49万円の15~16%(約7.7万円)を先に貯蓄に回してしまいましょう。残りの41.3万円でのやりくりに挑戦です。 生活費の中でYさんが削減できそうなものは何でしょう。

例えば、Yさんは、“交際・レジャー費”の多さから、楽しい時間を家族や友達と共有することを優先していることが想像できます。 外食や惣菜買いが多くなりがちで“食費”がかさんでいないでしょうか。“お小遣い”は、夫婦二人のランチ代、飲み代を含めての金額にしても、 収入の1割くらいに抑える工夫をしてはどうでしょうか。

家計の見直しを継続するコツは、「使途不明金がなくなった」、「やりくりが楽になった」など、前月より改善した点をノートなどに書き留めて、達成感を意識づけることです。

家計データ

<家族構成>

Yさん(36歳/会社員)
妻(33歳/会社員)
長男(7歳/小学1年生)
長女( 5歳/保育園)
賃貸・マンション
(将来は戸建住宅を購入したい)

月の収入計 490,000円

  • 給与(Yさん・手取り)310,000円
  • 給与(妻・手取り)160,000円
  • 児童手当20,000円

月の支出計 471,000円

  • 住宅家賃140,000円
  • 駐車場・ガソリン代15,000円
  • 食費65,000円
  • 水道光熱費13,000円
  • 教育費・習い事25,000円
  • 保育園22,000円
  • 通信費18,000円
  • 交際・レジャー費40,000円
  • 保険料21,000円
  • 日用雑費費30,000円
  • お小遣い60,000円
  • 使途不明金22,000円

月の収支計 19,000円

貯蓄7,000,000円

  • 主にボーナスからの貯蓄7,000,000円

年間収支計 2,028,000円

  • 月収支19,000円×12か月228,000円
  • ボーナス(Yさん・年間手取り)1,300,000円
  • ボーナス(妻・年間手取り)500,000円

資金づくりの幅を広げる

せっかく、家計の見直しが進み、預貯金額を先取りして貯めておいても、低金利の環境下では、なかなかまとまった資金をつくることは難しいと言えます。 その資金の用途が子どもの大学入学資金など、かなり先のことであるならば、“投資”を取り入れることを検討してみてはどうでしょう。 その手段の一つが、2016年4月から利用開始となるジュニアNISA ※2です。

ジュニアNISA口座で1年間に購入できる株式や投資信託などの上限額は80万円(5年で最大400万円)で、両親や祖父母など親権者等が子に代わって購入します。 2016年1月から口座開設の申し込みの受け付けを開始し、2023年まで購入することができます。

通常、株式や投資信託などに投資して得られた利益には税金がかかりますが、NISA口座での取引では5年間非課税で資金づくりができます。

原則、口座名義の子が18歳になるまで非課税で引き出すことができないため、将来の大学資金など長く投資に回せるお金には適しています。 子一人ずつ積み立てにより投資を行い、大学資金の備えとして始めてみるのも一案です。投資先も子と一緒に選べば、経済について学ぶ絶好の機会にもなります。

ただ、株式や投資信託は、預貯金では得られない値上がり期待がある一方で、元本が保証されていないため、貯蓄可能額の一部での利用をお勧めいたします。

  • ※1総務省「家計調査 家計収支編(2014年)」より
  • ※2ジュニアNISA:0歳から19歳の未成年を対象とした少額投資非課税制度(NISA)のこと。2 0歳以上の成人を対象としたNISAの年間投資上限額(現行100万円、2016年から120万円に引上げ予定)より低めに設定されている。子どもNISAの口座開設は1月、利用開始は4月。

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記事執筆村松 祐子(むらまつ ゆうこ)ファイナンシャル・プランナー CFP®

上智大学卒業後、大手証券会社、外資系証券会社において、経済・市場調査、資産運用の相談実務を経て、ファイナンシャル・プランナーに転身。お一人ひとりに合ったライフ&マネープランを心掛け、セミナーや相談を通じて、資産運用をはじめ、住宅ローンや生命保険などのアドバイスを行う。(株)プラチナ・コンシェルジュ所属