出産・教育資金編子どもにかかるお金を知っておこう

出産にまつわる助成制度を徹底活用!

人口が減り続けている日本において、子どもを産みやすく、育てやすい社会づくりはとても重要です。そのため、妊娠・出産に関連する公的な助成制度がいくつも用意されています。 安心して子どもを産み、育てるための心強いサポートについて、妊娠から出産まで順に紹介します。

妊娠期に利用できるサポート

妊娠したことを市区町村の役所へ届け出ると、母子手帳が交付されます。母子手帳は、妊娠期から乳幼児期までの健康に関する情報が まとめられているものですから、受け取ったら名前などを書き入れ、いつも持ち歩くと安心です。
同時に交付される「妊婦健康診査受診票」は、妊娠期に月1回~4回程度の頻度で受ける健診時に持参すると、費用の一部が補助されます。 妊娠・出産は、病気やケガではないので基本的に公的な健康保険の対象ではありません。そのため健診などの費用が全額自己負担となってしまうので、こうした補助が用意されているのです。補助される金額は市区町村で異なりますが、平均すると97,000円程度(健診の合計)のようです。
その他にも、市町村によって、お祝い金券やタクシー利用券を配布するなど、独自のサポートを行っている例もたくさんあり、届出の際に説明を受けたり資料をもらえたりします。

働いている妊婦の場合、通勤や業務内容が辛いときもあるでしょう。その際は医師に相談し「母性健康管理指導事項連絡カード」を勤務先へ提出すると、勤務時間を変更したり休憩時間を延長したりするなどの措置を取ってもらえるという制度もあります。また、出産が近づき、予定日の6週間前※からは産前休業を取ることができます。この期間は給料が出ないのが一般的ですが、代わりに加入している健康保険から、賃金の2/3程度の「出産手当金」を休業日数に応じて受け取ることができます。さらに、お金を受け取るわけではないので見落とされがちですが、産前・産後休業中および育児休業中は、健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料の支払いが免除されます。

  • 双子以上の場合は14週間前

出産・育児期に利用できるサポート

出産後は4日から7日程度入院するのが一般的ですが、分娩や入院の費用も基本的に全額自己負担です(異常がある場合は、公的な健康保険の対象)。 出産にかかる金額は、病院や自身の希望によってかなり開きがありますが、全国的には50万円程度です。 しかし、この費用については、加入している健康保険から「出産育児一時金」として、42万円※が支払われますので、実際には42万円を超えた分を自分で負担すればよいことになります。

  • 双子以上の場合は子ども1人につき42万円

働いている場合は出産後、産前休業に続いて8週間の産後休業を取ることができます。この間も産前休業中と同様に「出産手当金」を受け取ることができます。
さらに、産後休業が終わってからは、育児休業を取ることができます。育児休業は、子どもが1歳になるまでの間で希望する期間取ることが可能で、1歳以降も保育園に入ることができないなどの理由があれば、1歳半まで延長することもできます。育児休業中も給料は支払われないケースが多いですが、代わりに雇用保険から賃金の67%※が「育児休業給付金」として支払われます。

  • 6か月以降は50%

子育てを支援するための制度として、中学校終了までの子どもの親などには児童手当が支給されます。子どもが3歳になるまでは15,000円/月、 中学生までは10,000円/月と年齢によって支給される金額は変わるものの※、総額では1人当たり200万円ほどになります。

  • 所得が一定以上の場合は、子ども1人につき一律5,000円。第三子以降は小学生まで15,000円/月

また、乳幼児は病気やケガなど何かと病院へ行く機会が多いものですが、その際の医療費についても助成を受けることができます。 市区町村によって年齢や所得の制限が設けられていますので、妊娠や出生の届け出の際に確認するようにしましょう。

助成制度で助けられた分は貯蓄を

ここまで見てきたように出産にまつわる助成制度はたくさんあります。こうした助成制度で経済的に助けられた分は、可能であれば子どもの将来のために貯蓄しましょう。 特に児童手当は継続して受け取るので、積立に最適です。
(「イマドキの教育資金づくり」についてはこちらもご覧ください)

子どもが18歳になるまでにお金を増やしておこうと考えるなら、2016年からスタートする「ジュニアNISA」も選択肢になります。 これは、子どものための資産形成を支援するため、一定の金額までの投資から得られる利益に税金をかけない(非課税)制度です。大人(20歳以上)が 自分自身のために利用する通常の「NISA」はすでにありますが、20歳未満を対象とした「ジュニアNISA」が新たに創設されます。 商品のラインナップなど詳細は金融機関ごとに異なりますので、窓口やWebサイトなどで確認するようにしましょう。

主な助成制度
妊婦健康診査助成
いくら? 妊婦健康診査費用の一部または全部
だれがもらえる? 妊娠の届出をした人
申請・問い合わせ先は? 市区町村の役所
出産育児一時金
いくら? 42万円
(双子以上は42万円/人)
だれがもらえる? 妊娠4か月以上で出産した人
申請・問い合わせ先は? 加入している健康保険または勤務先
児童手当
いくら? 3歳まで1.5万円/月
(第三子以降は小学生まで1.5万円/月)
中学生まで1万円/月
だれがもらえる? 中学生までの子どもを育てている人
(所得制限あり)
申請・問い合わせ先は? 市区町村の役所または勤務先
出産手当金
いくら? 休業前の賃金の2/3程度
だれがもらえる? 会社員や公務員で、産休を取得している人
申請・問い合わせ先は? 加入している健康保険または勤務先
育児休業給付金
いくら? 休業前の賃金の67%程度
(育休開始後6か月以降は50%)
だれがもらえる? 雇用保険に加入しており、育休を取得している人
(休業開始前の2年間に、11日以上働いた月が12か月以上あること)
申請・問い合わせ先は? ハローワークまたは勤務先
乳幼児医療費助成
いくら? 乳幼児の医療費の一部または全部
だれがもらえる? 一定の年齢以下の子ども
(市区町村によって対象年齢が異なる)
申請・問い合わせ先は? 市区町村の役所

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記事執筆國場 弥生(くにば やよい)ファイナンシャル・プランナー

早稲田大学院ファイナンス研究科修了。証券会社勤務時に個人向けの資産運用プラン作りを行う。FP転身後は、個人相談、セミナー、書籍や雑誌・Webサイト上での執筆活動を幅広く行っている。『一生お金に困らないための本(エクスナレッジ)』など著書多数。株式会社プラチナ・コンシェルジュ取締役 http://www.pt-con.jp/